【コンテンツ】
室内空気の安全・安心証明の需要と供給チャート
 1.F☆☆☆☆建築材の品質劣化
 2.建築基準法を守っても指針値を
   達成するとは限らない
 3.発がん物質ホルムアルデヒド
 4.司法判決・提訴例
 5.司法判決の流れ(業界誌より抜粋)

 
室内空気の安全・安心証明の需要と供給チャート

欠陥住宅の購入者保護のために、新築住宅の売主に保険か供託の義務付けを図る新法案「瑕疵保証制度」(構造耐力・雨水進入防止)の閣議決定が2007年3月6日になされたように、住宅の完成度は保険・保証という第三者による危険負担担保を必要とする時代に入っています。
室内空気環境においても供給側は、住宅売却後に瑕疵責任問題による損害賠償請求を受けた上、企業価値を下げる事(菓子メーカー・家電メーカー・ガス機器メーカー等)があってはなりません。
消費者のための企業価値(ブランド)の向上は、室内空気環境の「安全・安心」が重要なテーマであり「企業の社会的責任(CSR)」として評価されるでしょう。


 
F☆☆☆☆の建築材の品質劣化
ホルムアルデヒドを使用する建築材では、F☆☆☆建築材相当にホルマリンキャッチャー剤を建築材表面に塗布することでホルムアルデヒドの発散を抑制しF☆☆☆☆建築材としてJIS・JASの規格適合を受けているものがあります。
ホルマリンキャッチャー剤にはその組成分の不安定性により性能劣化に及ぶ場合があります。その結果、F☆☆☆☆建築材の経時・経年における品質未達成が始まります。

 
建築基準法を守っても指針値を達成するとは限らない
建基法を遵守して、竣工引渡し時の室内空気質が指針値を達成していても、建材経時・経年劣化による品質未達成により指針値を超える結果を招く危険を常に伴います。
国土交通省による「改正建築基準法に対応した建築物のシックハウス対策マニュアル」の第3編・設計施工マニュアル7.2.2建築基準法で達成される目標では(抜粋)
住宅やその他の建物の供給者は、建築基準法により達成される室内空気環境の目標について、入居者やその建物の持ち主、使用者などに正しく理解してもらうよう十分な説明・情報提供を行うことが大切である。
「・・・建築基準法で定められたホルムアルデヒド対策を守れば、通常、ホルムアルデヒドの室内濃度が厚生労働省の指針値を超えることはないと考えられるが・・・いかなる場合であっても、測定濃度が指針値を超えないことを保証するものではない
と記載されています。

 
発がん性物質ホルムアルデヒド
2003年建築基準法改正によりホルムアルデヒドが規制されました。
2004年にWHO(世界保健機構)とIARC(国際ガン研究機構)では、「ヒトに対しておそらく発がん性がある」から「ヒトに対して発がん性がある」に変更声明
「発がん声明」の一年前に施行された建築基準法改正にはホルムアルデヒドの発がん性について一言も触れられていません。

 
司法判決・提訴例
室内空気質の行政指針値を超えるホルムアルデヒドの発生を理由に分譲事業者の瑕疵担保責任を認め4,800万円の賠償判決
(東京地裁2005年12月5日判決)
改正建築基準法によるシックハウス規制の施行後に建てられた建築住宅の欠陥でシックハウス症候群となり、精神的苦痛を受けたなどとして、札幌市の家族計三人が建設会社を相手取り、慰謝料や改修費など千九百二十五万円の損害賠償請求訴訟を提訴
(札幌地裁2006年11月)
下京区の賃貸マンションに入居していた間にシックハウス症候群になったとして、東京都内の男性が20日、貸主とマンション所有者の財団法人を相手取り、慰謝料など総額5,677万円の支払いを求める損害賠償請求訴訟を提訴
(京都地裁2006年6月)

 
司法判決の流れ
「例え法律を守ったとしても、完成品の実測値が指針値を上回ったら『瑕疵』だという論理を東京地裁は採用した」
(日経ホームビルダー2006年4月号)
「今回の判決(東京地裁2005年12月5日判決)は、シックハウス症候群か否かにかかわらず、実測値が指針値を上回れば瑕疵とされる可能性を示したとも受け取れる。建基法のシックハウス規制をただ守っているだけでは、十分とはいえない時代に入ったようだ」
(日経ホームビルダー2006年4月号)
設計者や施工者は、室内空気汚染の指針値を超える化学物質が存在すれば、建物の瑕疵に該当すると判断される可能性を意識して、設計し、施工する必要がある。現時点では、特に環境対策をうたわない普通の建築も例外ではない
(日経アーキテクチュアー2007−3−12)
「建基法に適合する部材を使用しているからといって、必ずしも安心できない。結果的に指針値を超える室内汚染が生じれば、瑕疵と判断され得るリスクがあることも、判決は示している」
(日経アーキテクチュアー2007−3−12)

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